4月29日(日) 14:45 Made (オランダ)


距離         : 1200m×65周 78km
出走者数 : 57
天候         晴れ一時雨
結果         未完走(-1Lap 36)



オランダのクリテリウム初戦である。
ベルギーのロードレースとは違い、1周の距離が短くどうしてもコーナーを走る機会が多くなる為、加減速を繰り返し頻繁に行わなければならない。
道幅も狭いので位置取りも重要だ。
故に集中を切らすことは絶対に許されない。

本日の天候は、朝の内は暗雲が立ち込めていたが、レース直前には晴れ間が見えたことで気温も高くなり、風は無く、とても走りやすい気候となった。
コースは海抜0m以下のマーデという町を回るオールフラットなコース。
ほぼ長方形に近く、難しいコーナーは無い。
レンガ畳の区間は3/4を占めていたが、荒れていることもなく、試走時の時点でコースの心配は無いと悟った。
出走者は60名弱。別の場所でクラシックレースが行われていた為予想よりも少なめ。
スタート位置は、ホイールを置くピットを探すのに手間取り、最後列に近い位置に。
これが今回の一番の失敗だろう。

定刻になりレースはスタート。
いつも通りハイスピードなスタートで、集団から振り落とされないように必死に食らいつく。
そして、序盤から隙あらば少しでも前方に出ようと、道幅が広くなるところで数人の選手をパスしながらコースを駆ける。

15分経った頃だろうか、急に集団が大人しくなる。
上がっていた息を整えられるくらいに、だ。
その時私は「15分ハイスピードな展開になると、次の15分は落ち着き、それが繰り返される」という山宮コーチの言葉を思い出し、コレか、と心の中で呟きながら周回を重ねる。
この時前方では14名の逃げが決まり、更には集団内に強い選手が残っていなかった。
これが私の息が整う程集団が落ち着いた要因だ。
しかしそれを知ったのはレースを終えた後のこと。
集団中ほどに居た私はそんな展開になっているとは気づきもせず、のうのうと走っていただけであった。

30周を過ぎる頃、私はまだメイン集団中ほどで燻っていた。
速度が落ちた時は前方に上がり、ローテーションに加わって前を引くくらいのことはできていたのだが、コーナリングスキルやその後の立ち上がりがまだまだ甘いせいかすぐに中ほどまで戻されてしまっていたのだ。
これではいけないと前方で留まることを心がけ、積極的に前を引く。
すると突然パラパラと雨が降り出し、路面がほのかに湿り気を帯びる。
マズいな、と思いつつも前を引きながらコーナーへ侵入。
その直後、緩いうねった道で後ろから猛スピードで何人かの選手が隣に来たことに驚き、ラインが乱れ、柵にこすりつけそうになったので咄嗟にブレーキをかけると後輪が浮く。
その瞬間は落車したと思ったのだが、大きく浮かなかった為なんとか立て直すことができ、間一髪落車は免れた。
そこで濡れた路面に少し恐怖心を持ってしまい、今までより減速してコーナーを曲がるはめになる。
そして次の周、私が落車しそうになった地点で落車が発生。
集団もコーナーでは減速するようになり、運良く今までどおり集団内で走行可能になり、ホッと息をつく。

雨はほんの少し降っただけで止み、日が差すと路面もすぐに乾いた。
その頃には恐怖心も無くなり、気づけば残り15周を切っている。
ただ、何人にも横から抜かれており、集団も数グループに分かれていたので、今私がどこの位置にいるかはさっぱりわからなくなっていた。
だが、とにかく走れば完走はあるかもしれないという気持ちは持ち続け、ひたすらにペダルを回す。
残り13周の文字が見えたところでラスト一周のコールがかかる。
その瞬間私がいたグループは活性化し、一列で曲がっていたコーナーも団子状態で曲がるようになる。
負けじと輪の中に入り、できるだけいい着順を付けようとゴール手前でもがくも、8人ほどいたグループの後方でゴールし、レースを終えた。
その後調べた結果によると、未完走ではあるが、36位という着順を付けられていた。

今回のレースは、上記にもあるがスタート位置がまず悪く、それが大きな敗因となった。
まだ実力、経験共に不足している私にとって、前方の位置でのスタートは必要不可欠なので、明日あるクリテリウムでは前方でスタートできるよう早めに準備を行うようにする。
課題としているコーナリング、そしてその後の立ち上がりは、未熟ではあるが徐々ついていけるようになっている。
だが離されることもまだまだあるので、日々のトレーニングを怠らないよう、そしてレースでは度胸を持って臨むようにする。
そして、レベルが低かったということもあるが、前回や前々回のレースより遥かに良く走れたので、この感覚は忘れずに次回以降のレースに生かしたい。